診断実習の進め方

自分自身の5回の診断実習の経験+1回のサブインストラクターの経験から、私の思う理想的な診断実習の進め方をまとめます。

なお私は、診断実習とは、企業の将来のあるべき姿を描き、企業があるべき姿に到達するための道すじや、アクションを示すものと考えています。以下も合わせて読んでいただけると良いと思います。

中小企業診断士の診断実習について | Stone Soup PJ

現状分析

あるべき姿を描くためには、現状を分析する必要があります。現状分析がズレるとすべてがズレてしまいますので、現状分析は注意深く行います。

現状分析のための材料を集めます。企業やスケジュールによっては、内容は変わって来ると思います。

  • 内部環境分析
    • 経営者ヒアリング
    • 従業員意識調査(ES)
    • 顧客満足度調査(CS)
    • 財務分析など
  • 外部環境分析
    • マクロ分析
    • 業界分析
    • 競合分析など

これらの材料を、整理するために以下を行います。

  • SWOT分析
  • クロスSWOT分析

SWOT、クロスSWOTは、チームで認識を合わせるために役に立ちます。素材が更新される度に、常に更新するのが良いと思います。

SWOTについては、ケネス R アンドルーズの言うとおり、あくまでも整理をするためのツールであり、ここから、企業のあるべき姿を想定していく必要があります。

なお、SWOT分析では、企業の課題が抜け落ちやすいので、課題については別途議論します。

あるべき姿の想定

現状分析で集めた素材を使い、企業のあるべき姿をチームで議論をします。
これは機械的には出せませんし、答えは1つではありません。同じ素材を見ても、人によって想定する姿は違うでしょう。
チームでの個性が表れます。すぐにまとまることもありますし、なかなかまとまらないこともあります。
実習において、一番エキサイティングな部分だと思います。

経験上、Balanced Scorecard(BSC)の手法を用いるとスムーズに進むと思います。

  • クロスSWOTからの重要成功要因の抽出
  • 4つの視点(財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点)において戦略目標の洗い出し
  • 戦略ロードマップの作成

業績評価指標や、ターゲット(数値目標)までは、時間の関係上省略することが多いと思います。

ここまでを、チームで行います。この後に執筆の分担を行い、具体的なアクションプランは個人で考えるのが良いと思います。(もちろん、チームでの議論で出たアクションプランは活用します。)

最初から、役割分担を行っておく方法もあると思いますが、そうすると、自分の役割だけに集中してしまい、他のことが見えなくなってしまいがちです。そうすると、チームとしてまとまった提案にならず、各パートがバラバラの個別の提案になってしまいます。

このような手順を踏むことで、総花的ではなく、一貫した提案になると思います。

その他に重要なことは、今自分たちが何をしているかを常に意識して議論することです。現状の話をしているのか、あるべき姿の話をしているのか、ギャップを埋める具体的なアクションプランの話をしているのか、常にホワイトボードに記載しておき、意識することで、議論がずれないようにすると良いと思います。

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